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自然公園法の一部を改正する法律案(平成14年2月15日)
 環境省は、自然公園利用者の増加とともに、原生的自然地域や特定野生動植物の保護、廃棄物の自然環境への影響、二次的自然の退廃などの問題が指摘されているなかで、生物多様性保全機能を強化する目的から、「自然公園法の一部改正の法律案」を閣議決定し、通常国会に提出した。
 改正内容は、(1) 特別地域等における行為規制の追加、(2) 利用調整地区制度の創設、(3) 風景地保護協定制度の創設、(4) 公園管理団体制度の創設の4項目である。自然公園法は、すぐれた自然の風景地の保護と、公園の適正な利用を促進することを目的に昭和32年に制定された法律で、国立・国定公園、都道府県立自然公園の指定や利用に大きく寄与してきたが、今回の改正案にあるように、二次的な身近な自然や野生動植物の保護などについては現行法では十分な規制が行われているとはいえなかった。



平成12年度土壌汚染調査・対策事例および対応状況に関する調査結果(平成14年2月26日)
 環境省は、都道府県および水質汚濁防止法に定める政令市を対象に、土壌汚染調査・対策事例(農用地土壌汚染対策およびダイオキシン類対策を除く)の実態や地方公共団体における対応状況について、アンケート調査を行った。
 その結果、平成12年度に都道府県等が把握した土壌汚染の事例で、土壌環境基準に適合していないことが判明したものは134件であり、平成11年度に引き続き高い水準で推移していた。超過事例について項目別にみると、重金属等のみにかかわるものが72件、揮発性有機化合物のみにかかわるものが44件、これらの複合汚染が18件であり、個別の項目では鉛、ヒ素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンの順に多かった。なお、土壌汚染に関する条例、要綱、指導指針等を制定している地方公共団体数は、平成13年6月1日現在で 217となっている。



愛知県版レッドデータブック(植物編・普及版、動物編)の刊行(平成14年3月8日・4月10日)
 愛知県は、県内に生息する動物(哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、淡水魚類、昆虫類、クモ類および貝類)について、レッドデータブック(動物編)をとりまとめた。
 このレッドデータブックは昨年9月28日に公表されたレッドリストに基づき、それぞれの種ごとに生息状況や保護上の留意点を記載したもので、学術的観点から整理した本編(A4判、596頁)と自然観察などの野外活動にも活用できるよう生息環境別にわかりやすくまとめた普及版(B6判、190頁)の2種類がある。また、昨年10月5日に発行されたレッドデータブック植物編についても普及版(B6判、178頁)が発行された。



生物生息地の保全管理への取り組み状況調査結果(平成14年3月11日)
 農林水産省は、生物生息地(ビオトープ)の保全管理への取り組みの実態を把握し、農林水産分野における環境施策の推進に資することを目的として、全国の市区町村(3,251)および保全管理の取り組み運営主体(1,877)を対象にアンケート調査を実施した。
 市区町村に対するアンケート結果によると、生物生息地の保全管理についての政策上の位置づけについては、3割が「重要な課題と考えている」、4割が「現在は大きな課題となっていないが今後は重要となる」と回答している。また、1,158の市区町村ですでに生物生息地の保全のための取り組みを実施しており、取り組みの内容については、「生物保護を目的とした事業を実施」と「土地改良事業等の中での生態系への配慮」が4割以上と高い。
 また運営主体へのアンケート結果によると、保全管理に取り組んでいる生息地は、「用排水路(小川等含む)」が4割と最も高く、次いで「雑木林」「公園等の公共地」「ため池(湖沼を含む)」の順であり、保全対象生物の種類は、「昆虫類」が5割、次いで「植物」「魚類」の順であった。



森林・林業分野における地球温暖化対策(平成14年3月19日)
 政府は、3月19日、地球温暖化対策推進本部において、新たな地球温暖化対策推進大綱を決定した。京都議定書のCO2 削減目標6%の達成には、森林吸収源対策による削減分3.9%の達成が不可欠であり、林野庁では2003年から2012年までの10年間において対策を強力に展開することとしている。
 具体的な対策としては、(1) 健全な森林の整備による吸収機能の向上、(2) 保安林等の適切な管理・保全による吸収機能の維持・確保、(3) 森林づくりへの多様な主体の参加による国民的取り組みの推進、(4) 森林整備の促進と排出抑制につながる木材、木質バイオマス利用の推進となっている。



野生生物とその生息地を守るための27の提言を発表(平成14年3月25日)
 (財)日本自然保護協会は、協会内の野生生物小委員会(委員:坂元雅行、関根孝道、羽山伸一、鷲谷いづみの各氏)のもとで、野生生物の絶滅、外来種の侵入、狩猟と被害防除、商業利用などの分野にわたり、問題点を検証し、将来的な野生生物保護法制のあり方についての提言を発表した。
  提言は、「法制度全般への提言」「種の保存法への提言」「外来種対策への提言」「鳥獣保護法への提言」「野生生物の商業取引に対する提言」の5章で構成されており、各章ごとに現状と課題がまとめられ、それに対する提言が示されている。
 なお、本冊子は、通常国会に間に合うように中間報告としてとりまとめられたものであり、最終報告は、現場での事例などを含め、本年夏に出版される予定。
(http://www.nacsj.or.jp)



新・生物多様性国家戦略の決定(平成14年3月27日)
 政府は、平成14年3月27日の地球環境保全関係閣僚会議で、新・生物多様性国家戦略を決定した。中央環境審議会のもとに設けられた生物多様性国家戦略小委員会において、平成14年2月にとりまとめられた新・国家戦略(案)をもとに、約2,000件のパブリックコメントを踏まえて修正したうえ、自然環境・野生生物合同部会を経て中央環境審議会が3月25日に提出した答申を受けたもの。
 新・国家戦略は「自然と共生する社会」を実現するための政府全体のトータルプランである。その内容は、生物多様性の問題点として「開発、乱獲による種の減少・絶滅、生息・生育地の減少」「里地里山における生産様式の変化や森林等の管理不足による自然の質の変化」「国外からの移入種による日本固有の種への影響」という三つの危機をあげ、解決するための施策の基本的な方向として「保全の強化」「自然再生」「持続可能な利用」の三つを掲げて、国民、政府など社会を構成するすべての主体の参加と連携により、自然の保全と再生を進めることを提示している。



秋田県版レッドデータブックの刊行(平成14年4月4日)
 秋田県は、平成10年度から3か年計画で「秋田県版レッドリスト」の作成を行ってきたが、これを一部見直し編集した「秋田県の絶滅のおそれのある野生生物2002−秋田県版レッドデータブック植物編」および「同動物編」を発刊した。同書には、維管束植物866、哺乳類30、鳥類101、爬虫類2、両生類1、淡水魚類28、昆虫類189、陸産貝類18の合計1,235種が掲載されている。このうち県内で絶滅したとされる種(絶滅種)は計23種、絶滅の危機に瀕している種(絶滅危惧種T類およびU類)は計720種となっている。
 県ではこれらの情報を自然環境保全地域や鳥獣保護区の指定、環境アセスメント、野生動植物の保護、保全等に活用するとともに、関係機関に配布して広く普及を図ることとしている。



使用済み自動車の再資源化等に関する法律案(平成14年4月12日)
 産業廃棄物最終処分場のひっ迫により、使用済み自動車から生じるシュレッダーダストを低減する必要性が高まっていることや、最終処分費の高騰、鉄スクラップ価格の低迷によって、従来のリサイクルシステムは機能不全に陥りつつあり、不法投棄・不適正処理の懸念も生じている。このため政府は、自動車製造業者を中心とした関係者に適切な役割分担を義務付けることにより、使用済自動車のリサイクル・適正処理を図る「使用済み自動車の再資源化等に関する法律案」を閣議決定し、通常国会に提出した。
 この法案の主な内容は、(1) 自動車製造業者、引き取り業者、フロン類回収業者、解体業者、自動車保有者などの関係者の役割分担、(2) リサイクルに必要な費用について自動車の所有者のリサイクル料金の負担、(3) 電子管理票(マニフェスト)制度を導入し、使用済み自動車が各段階の事業者において確実にリサイクルされたことを確認できる情報管理システムの構築などである。



農薬に含まれるダイオキシン類の調査結果(平成14年4月12日)
 農林水産省は、ダイオキシン類の含有について報告されたことのある6農薬を対象に、ダイオキシン類の分析を行ったところ、過去に製造されたCNP、PCP、PCNP(いずれも登録が失効しており、流通していない)について、ダイオキシン類の含有が確認されたことを公表した。
 今回ダイオキシン類の含有が明らかになった農薬は、いずれも作物に直接施用されたものではなく、ダイオキシン類が作物に付着することはなかったと考えられる。また、分析結果をもとに、農薬に由来するダイオキシン類の土壌への蓄積を試算したところ、土壌環境基準値を大きく下回っていた。
 農林水産省では、安全確保を図る観点から、ダイオキシン類の含有が明らかになった農薬の製造業者に対し、これらの農薬の回収を指示することとした。



「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」中央環境審議会答申(平成14年4月16日)
 4月16日に開催された中央環境審議会大気環境部会において、「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第五次答申)」がまとめられ、これを受けて、同日、中央環境審議会会長から環境大臣に対して答申がなされた。
 本答申では、新長期目標として、ディーゼル自動車から排出される粒子状物質の健康リスクが高いことが明らかになってきたことから、窒素酸化物(NOx)等を低減しつつ、粒子状物質(PM)に重点をおいた対策を行い、とくに重量車はPMをより大幅に低減することとしている。今後、環境省は、本答申を踏まえ規制強化のための所要の手続きを進める。



地球温暖化に伴う海面上昇に対する国土保全研究会報告(平成14年5月2日)
 国土交通省河川局および港湾局は、平成13年8月に設置された有識者からなる「地球温暖化に伴う海面上昇に対する国土保全研究会」の報告書を公表した。
 報告書では、地球温暖化対策を行うにあたっては各種施策を関係機関が連携して実行していくという戦略的なシステム構築が重要であること、その構築にあたっては、国民の認識を高め、十分な理解を得るための情報の収集と国民への情報発信の仕組みづくりが必要であること、海面上昇量の予測については、高精度な上昇予測の前提となる海面水位の観測・監視について現段階から継続的に取り込むことが必要であることなど、海面上昇に対応した国土保全のあり方についての基本的な考え方が示されている。



平成14年版循環型社会白書(平成14年5月24日)
 循環型社会形成推進基本法第14条に基づき、「平成14年版循環型社会白書」が、5月24日に閣議決定された。
 本白書は、「循環型社会におけるライフスタイル・ビジネススタイル」をテーマとし、リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再生利用)の三つの「リ(Re-)」を推進する「リ・スタイル(Re-Style)」を提唱している。そして、わが国の目指すべき循環型社会のイメージを選択的な三つのシナリオとして、(1) 極めて高度な工業化社会で、積極的にリサイクルを進める「技術開発推進型シナリオ」、(2) 生活のペースをスローダウンし、自ら修理を行ったり地域活動にいそしむ「ライフスタイル変革型シナリオ」、(3) リースやレンタルなどのサービス産業やIT化の進展により、ものから機能へと脱物質化が進む「環境産業発展型シナリオ」を示している。



土壌汚染対策法制定(平成14年5月29日)
 環境省は、有害物質による土壌汚染事例の増加や土壌汚染による健康影響の懸念、対策の確立への社会的要請が強まっている状況を踏まえ、国民の安全と安心の確保を図るため、土壌汚染の状況の把握、汚染による人の健康被害防止措置等を実施する「土壌汚染対策法」を5月29日に公布した。
 この法案の主な内容は、(1) 土壌汚染状況調査、(2) 指定区域の指定・台帳の調製、(3) 土壌汚染による健康被害の防止措置である。また、汚染調査の信頼性確保のために環境大臣が調査機関を指定、対策の円滑な推進を図るために支援法人を指定し、基金の設置等の必要な事項を定めるなどの措置も盛り込まれている。

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